飛騨の細道 104-「余情の美」 2010/11/28 飛騨の細道 ■余情の美 人の心を静寂にし、 日頃の雑念を払うための空間づくりに長けた日本人は、 「縁側」というものを発明した。 しかし今日では大きな縁側のある家は飛騨でも少なくなり、 東山の寺院や料亭をのぞけば、ごくごく限られたものになる。 たまにこうした場に出くわすと、 「縁側」と庭に対する憧れのような深層心理があって、 ここににすわってはるか彼方を茫洋と 眺めていたいような思いに駆られてしまうのだ。 写真/東山・法華寺の縁側