■西洋かんじきで森を散策
クロモジと呼ばれる落葉樹は葉や枝に芳香があることから、
高級爪楊枝として和菓子には欠かせないものになっている。
五箇村や飛騨の河合村などの豪雪地では、
このクロモジの木をわっぱに曲げ、
古くからマタギたちの冬山歩行の必需品(かんじき)として活躍してきた。
かんじきの起源を調べると、なんと縄文期までさかのぼるが、
最近ではかんじきに代って、
アルミとプラスチックを組合わせたスノーシューが、
登山経験のない大人や子供たちの冬山散策を容易にしてくれる。
といっても森を熟知している案内人がいてのことだが。
平坦地はすり足歩行、裏には金属の爪が付いているため、
つまさきを雪面に突き刺せば、上り斜面でも滑ることはない。
ほんの少しの練習で、森の深雪をあめんぼうのように、
スイスイと移動できるのがスノーシューの魅力だ。
(子どもたちは体重が軽いため、楽しそうに歩く)
動物の足跡や糞、芽吹く若芽など、
ガイドの楽しい話を聞きながら散策する冬の森の一時間は、
見新しさも手伝って、あっというまに終わってしまった。
この日の高根はあいにくのみぞれ模様で、
木々の下でいただく熱々のティーは、
ハウスまで持ち越しになってしまった。
主催/高根支所 協力/無印良品高根キャンプ場
写真/冬の森はとても静かだ。