飛騨の細道 149-「美しいということ」


■美しいということ

高山の町は(町並みもふくめ)とても美しい。
町を訪れた人は通りだけでなく、
路地裏を歩いてもゴミが落ちていないことを知り、たいそう驚くようだ。

これはいまにはじまったことではなく、
昔から他人さまに対し、迷惑(だっしょもない[だらしがない])が
かかるようなことを忌み嫌ってきたからだ。

となりはどうか知らないが、
「じぶんの家の前でだけはきれいにしとかんにゃ」という己への節度が、
結果的に町全体を美しくする。

いまの時期、早朝の空気は透き通っていて、
人影のいない通りは凛としている。
旅にでてみて、飛騨の花がとても美しいことに驚くが、
玄関先の花が通りをさらに引き立ててくれる。

色鮮やかなハッピをまとったボランティアガイドは、
ガイドのほかにゴミ拾いでも活躍する。